マイナ保険証の利用促進について
令和5年4月より、マイナンバーカードを健康保険証として利用するためのシステムの導入が医療機関や薬局で原則義務化されていますが、 システム導入済または申請中の医療機関において、マイナ保険証ではなく従来の健康保険証を利用した場合の窓口負担額が引き上げられているのをご存じでしょうか。 これは令和5年4月から12月の間、従来の健康保険証を使った際の受診料を上乗せするという政府の特例措置によるものです。
具体的には以下の通りです。マイナ保険証と従来の保険証とではこれまでも受診料への加算額に差がありましたが、 今回の特例においてはマイナ保険証については加算額が引き上げられず、従来の健康保険証についてのみ引き上げられました。
医療機関窓口で受診料に加算される額 ※システム導入済または申請中の医療機関に限る
〇従来の健康保険証を提示した場合
~R5.3月 | 特例(R5.4月~12月) | 増減 | |
---|---|---|---|
初診 | 12円 | 18円 | +6円 |
再診 | 0円 | 6円 | +6円 |
〇マイナ保険証を提示した場合
~R5.3月 | 特例(R5.4月~12月) | 増減 | |
---|---|---|---|
初診 | 6円 | 6円 | なし |
再診 | 0円 | 0円 | なし |
つまり3割負担の場合、従来の健康保険証を利用するとマイナ保険証を利用するよりも初診で12円、再診で6円高いということになります。
政府は従来の健康保険証を令和6年秋に廃止する方針で、窓口負担額を差別化することでマイナ保険証の利用を促進する意向です。 こういった動きは事実上のマイナ保険証義務化とも言えるのかもしれません。